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ホテル ドゥ ラルパージュ

ホテル ドゥ ラルパージュ

〒391-0301 長野県茅野市北山4035-1820Google Maps

TEL : 0266-67-2001

※繁忙期を除く毎週火・水曜日、2月は休館とさせていただきます。

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〒391-0301 長野県茅野市北山4035-1820Google Maps

TEL : 0266-67-2001

※繁忙期を除く毎週火〜水曜日、2月は全館閉館となります

ル・ジャルダン通信 Vol.3

3回目となる「ル・ジャルダン通信」では、秋から冬にかけて旬を迎える美食、ジビエをよりお楽しみいただけるよう、ジビエ料理とワインのマリアージュについてご紹介いたします。 

ホテル ドゥ ラルパージュでは定期的にワイン会を開催しております。ソムリエが厳選した珠玉のワインと、正統派フランス料理とのマリアージュをお楽しみいただける特別イベントで、毎回好評をいただいております。
10月17日(土)には、「ブルゴーニュワインを愉しむ会」と題した4回目のワイン会を開催いたします。今回のワイン会では、ドメーヌ・ドゥ・ラ・ロマネ・コンティが生み出す「リシュブール」 2014年と、今では市場で目にすることさえ稀なシャルル・ヴィエノの「リシュブール」1982年が登場します。同じリシュブールから生まれた、二つの時代を象徴する作り手のワインを飲み比べていただける、またとない機会をご用意いたしました。 ディナーコースのメインディッシュには、このイベント限定の特別料理「蝦夷鹿サドルのロースト グランヴェヌール」を華麗なデクパージュサービスにてご堪能いただきます。
二つのリシュブールが織りなす唯一無二の味わいを、シェフ渾身のフルコースとともに心ゆくまでお愉しみください。

さて、ジビエ料理は、濃厚な味わいと独特の香りが特徴で、フランスでは秋から冬にかけて楽しまれる伝統的な料理の一つです。
ジビエ(gibier)とは、フランス語では本来狩猟によって捕獲された獲物(野生の鳥獣)、またはその肉を指します。人間によって飼育された家畜、家禽という言葉と対比される概念です。
狩猟は農耕が始まる前から続く、人間の根源的な営みである一方で、職業的な猟師とは別に、古代ローマから行われていた貴族階級の高貴なスポーツでもありました。馬や徒歩で野山を駆け巡って狩りをすることは、動物との駆け引きも含めて戦士としての訓練になりますし、動物や状況によっては人間の方が命を落としかねないゲーム(ジビエの英語はgame)だからです。
フランス革命以前は、封建制における領主の権利の一つとして狩猟権がありました。そうやって農民や猟師の狩猟を制限しないことには、貴族の催す狩猟の会に際して充分な獲物が確保できないからです。
ジビエの味の美味しさと貴族的な狩猟の持つ高貴さが相まってジビエはフランス料理界では高級食材として愛され続けてきました。また、飼育された鳥獣に比べてジビエは種類が多く、しかもそれぞれに異なる固有の味わいがあることも愛好されて来た理由です。

このようにフランスでは狩猟は広い裾野を持っています。同様にジビエの料理も広く食べられていましたが、何と言ってもその頂点にあったのは王侯貴族でした。その点では家畜や家禽の料理と変わりはありません。ジビエは単にローストしたり煮込んだりして食べるだけでなく、骨から取った出汁(フォン)でソースを仕上げたり、ブレゼにしたりするなどの高度な調理法が発達しました。大きな厨房と専門の料理人が多数いる環境が必要だったことは言うまでもありません。
そう言った洗練された料理は宮廷を始め貴族の館で培われて来ましたが、18世紀ともなると富裕な町人(ブルジョワ)の屋敷や市中のレストランや仕出し屋(traiteur トレトゥール)にも徐々に広がりを見せ始めました。
この流れを一気に加速して今日のレストランの隆盛を決定付けたのがフランス革命です。多くの貴族が革命を恐れて海外に逃れたのに伴って、館で働いていた多数の使用人が職を失った中で、お抱えの料理人がレストランを次々と開業したからです。これには、革命前にはお抱え料理人が市中で開業するのを妨げて来たギルドの廃止も大きく関わっています。宮廷や貴族の食卓で発展してきたさまざまな料理が、レストランを通じてより広い層に提供されるようになり、フランスの外食文化は大きく発展していきました。
こうした料理人たちの活躍もあり、それまで宮廷や貴族の館で培われてきた高度な料理技術が、次第にパリを始めとする大都市のレストランへと広がっていきます。 

革命後は狩猟制度も変化し、狩猟やジビエの流通に関わる人々が広がっていきました。その後、19世紀にはカレームエスコフィエなどの料理人によって調理技術や料理の体系化が進み、ジビエもまた、獲物の種類や肉質に合わせて火入れや熟成、ソースを使い分ける、より洗練された料理へと発展していきます。 
かつては王族貴族の狩猟文化と深く結びついていたジビエ料理は、時代とともに姿を変え、現在ではフランス料理の伝統と季節を感じさせる食材の一つとして受け継がれています。

鹿や猪、野兎、雉など、それぞれの肉が持つ風味や食感に合わせ、ワインや果実、キノコ、香味野菜などを組み合わせて仕上げる料理は、長い歴史の中で培われてきたフランス料理の技術を今に伝えています。
日本国内でも、「ぼたん鍋」に使用される猪肉や「紅葉鍋」の鹿肉などは 、貴重な栄養源として食されてきました。また、現在野生の鳥獣被害が深刻化していることから、国内でも徐々にジビエ料理に注目が集まっています。特に鹿肉はくせがほとんどなく、低カロリーなのに高たんぱくといったメリットを多く兼ね備えたお肉です。鉄分も豊富で、ジビエに多く含まれる「ヘム鉄」という成分が貧血や冷え性を予防する働きを持っています。

当館では、10月から1月までご提供する秋冬メニューのディナーコースでも、鹿肉のお料理をご用意いたしました。一部ディナーメニューのメイン料理で、「蝦夷鹿背肉のロースト カカオ風味のポワブラードソース」をお選びいただけます。 

蝦夷鹿背肉は繊細な赤身で、クセや臭みが非常に少なく、しっとりとした上品な旨味を堪能できるのが特徴です。この上質な蝦夷鹿の背肉に、塩コショウをして表面を香ばしく焼き、肉の旨味を閉じ込めながら中心が美しいロゼに仕上がるよう丁寧にローストしました。
合わせるのは、ジビエ料理の代表的なソースのひとつである「ポワブラードソース」です。ポワブラードとは、フランス語でコショウを意味する「poivre(ポワブル)」に由来し、黒コショウの香りと酸味を効かせた、鹿や猪などのジビエによく用いられる伝統的なソースです。今回は、蝦夷鹿の骨や筋から丁寧にフォン(出汁)を取り、フォンドヴォー、赤ワイン、ポルト酒、黒コショウを加えて、鹿肉の旨味を引き立てるポワブラードソースにし、さらに、ビターチョコレートを少量加え、カカオならではの苦味と香りによる深みをプラスしました。仕上げにココアパウダーを振りかけることで、カカオの豊かな香りをより印象的に引き立てています。
黒コショウのスパイシーな風味と酸味、そしてカカオのほろ苦さが重なり合うソースは、蝦夷鹿の持つ繊細な旨味と野性味を引き立てます。鹿肉の凝縮した旨味にソースの酸味とスパイスが重なることで、味わいに奥行きが生まれ、ひと口ごとに異なる表情を楽しんでいただけます。ジビエの中でも最高級とされる、希少な部位の蝦夷鹿背肉を贅沢に使用した一皿を是非ご賞味下さい。

今回、ジビエ料理とワインのマリアージュを存分にお楽しみいただくため、「蝦夷鹿背肉のロースト カカオ風味のポワブラードソース」と相性の良いワインを産地ごとに分けてご紹介いたします。

ジビエ料理と相性の良いワインとして、古くから親しまれてきたのがブルゴーニュ産のワイン「Côte de Nuits(コート・ドゥ・ニュイ)」です。果実味・酸・タンニン・熟成による複雑な香りが、野生鳥獣肉特有の風味を受け止め、料理の味わいを引き立ててくれます。
ジビエは一般的な家畜肉とは異なる、野性味や独特の香り、凝縮した旨味を持っています。ブルゴーニュを代表する品種、ピノ・ノワールの赤い果実を思わせる華やかな香りときめ細かなタンニンは、こうしたジビエ特有の風味を覆い隠すことなく、料理の個性を引き立ててくれます。 その他にもホロホロ鶏や、鳩、鴨などの、脂肪分の少ない赤身肉と非常に相性が良いです。
ブルゴーニュワインはジビエの力強さをワインで押さえ込むのではなく、その繊細な風味を生かしながら寄り添ってくれる、まさに理想的な組み合わせです。

ジビエと相性の良いフランスワインとして、ブルゴーニュと並んで挙げられるのが、南フランスを流れるローヌ川流域で造られる「Côte de Rhône(コート・デュ・ローヌ)」のワインです。 豊かな黒系果実の香りに加え、胡椒やスパイスのような香ばしさが感じられることも特徴で、ふくよかな果実味としっかりとした骨格を備えたワインが多くあります。 こうした特徴が、ジビエの持つ力強い旨味や野性味とよく調和します。
コート・デュ・ローヌは、ジビエの力強い旨味や野性味を受け止め、黒系果実やスパイスの香りを重ねることで料理にさらなる厚みを与えるワインといえるでしょう。 

当館のワインセラーに眠る約2,000本以上のワインは、フランスから直輸入しているため、フランス現地で味わうものと非常に近い味・香りを楽しむことができます。
同じジビエ料理でも、合わせるワインによってその表情は大きく変わります。 お客様のお好みに合ったワインをお選びいただくべく、当ホテルのソムリエが心を込めておもてなしさせていただきますので、何なりとご相談くださいませ。フランス直輸入のワインとともに、レストラン「ル・ジャルダン」ならではのジビエ料理を心行くまでご堪能ください。本記事が、お客様にとって特別なディナータイムになる一助となれば幸いです。

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